DAW上で重たいプラグインや音源を動かすために意外とハイスペックなPCが求められるDTM。
どうせなら現時点の最強の構成を考えてみようというのが今回の記事内容です。
求めるのは、PC自体の静音性が高いこと、CPUの周波数の高さとコア数の多さ、メモリ量の多さです。あとゲームもやるのでグラボも良いのを積みます。
あ、Macでおkは禁句で。(ゲームできないし)
ツイッターでもこの記事のような内容をつぶやいているのでフォローしていただけると嬉しいです。
最強のDTM用PCはi Mac pro
速攻で手のひら返してんじゃねーよ!と聞こえてきそうですが、違うんです。聞いてください。今回はWindowsの最強の構成を考えますが、どうしても比較対象が必要じゃないですか。
で、既製品最強ならMacしかないだろうという事です。(AppleはDAWのlogicのメーカーだし)
それに加えて、Macでしか動かないオーディオインターフェースも良質なものが揃ってます。APOGEE Duetとか。しかし、Macには致命的な問題があります。
高いのよ…
では構成とお値段を見てみましょう。
最強のDTM用PC iMac proとそのお値段
今回対象にするのはiMac pro。
- 3.2GHz 8コアIntel Xeon WプロセッサTurbo Boost使用時最大4.2GHz
- 32GB 2,666MHz ECCメモリ(オプションで最大128GBに変更可能)
- 1TB SSDストレージ1
- Radeon Pro Vega 56(8GB HBM2メモリ搭載)
- 10Gb Ethernet
- Thunderbolt 3ポート x 4
- 5,120 x 2,880ピクセル解像度の27インチRetina 5K P3ディスプレイ
こちらのスペックで、558800円。(2018年5月19日現在)ちなみに税別。
オプションでさらにハイスペ化すると。
- 2.3GHz 18コアIntel Xeon Wプロセッサ(Turbo Boost使用時最大4.3GHz)
- 128GB 2,666MHz DDR4 ECCメモリ
- 4TB SSD
- Radeon Pro Vega 56(8GB HBM2メモリ搭載)
- Logic Pro X
DAWもいるし、どうせならlogicが欲しいのでつけといて、1416837円(2018年5月19日現在)
車買えるやん…
鬼盛りスペックではありますが、流石に高い…
どれだけ重たいプラグインを挿せるか試したくなりますね。試すならacoustica audioの諸々で。
最強のDTM用PC Windows版の構成を考える
さて、本題です。
パソコンを動かすにあたって必要なパーツは、
- OS
- PCケース
- 電源ユニット
- マザーボード
- CPU
- CPUクーラー
- メモリ
- SSD
- グラフィックボード(CPUの性能によりけり)
です。
では、2019年1月28日現在最強のパーツを揃えていきます。
OSはもちろんWindows10!
DTM用途なのでPCケースは静音性を考慮してFractal Design Define R6
DTM用PCならケースはFractal Design Define R6以外は選択肢にならないかと。
R6は静音性に特化したケースで、PCと同じ部屋にモニタースピーカがあり、部屋をできるだけ静かにしたいDTMerにとってPC自体の静音性は重要。
マザーボードはeATX (最大285mm幅)、ATX、mATX、ITXに対応。電源ユニットはATX規格、サイズは300mmです。グラフィックボードは最大440mmまでOK。
使えるユニットの選択肢は広いです。
電源ユニット Corsair HX1000i CP-9020074-JP
電源はだいたい使用電力の2倍が良いです。
容量計算がよくわからんって方はこちらのサイトで自動計算してくれるので頼りましょう。
https://www.dospara.co.jp/5info/cts_str_power_calculation_main
今回の構成だと500W近くまで到達してしまったので、1000W以上の電源で静音性の高いものという事で、負荷次第でファンが止まるHX1000i CP-9020074-JPを選択。
ケーブルも脱着可能なモジュラータイプ。いらないケーブルがごちゃごちゃして通気性が悪くならないのでおススメです。
DTMはマルチコアが有利なので Intel Core i9-9980XE
言うことはありませんね。最強のCPUです。
- コアの数 18
- スレッド数 36
- 動作クロック 3.00 GHz
- ターボ・ブースト利用時の最大クロック 4.40 GHz
- TDP 165 W
圧倒的スペック。
DTMではDAW以外に、音源、プラグインを複数起動しないといけないので、コア数が多いほど有利です。なのでコア数、動作クロック共に圧倒的なIntel Core i9-9980XEをチョイス。
マザーボード ASRock X299 Extreme4
こちらもCore i9-9980XEを使うために電源を強化されているものを使用。
英語+数字の部分は対応CPUを指しています。覚えておきましょう。
CPUクーラーは簡易水冷のCooler Master MasterLiquid ML240L RGB
クーラーは空冷ではなく簡易水冷。
ケース内に余裕があるので大型のラジエーターを積めるし、せっかくなら水冷化。
こちらの製品は240mmなので、ケース上部にラジエーターを取り付けてもマザーボードのインターフェース部のカバーと干渉しません。
メモリ Corsair CMK16GX4M2A2666C16
かさばるヒートシンクが付いているとクーラーと干渉するので、ロープロファイル(背が低い)のこちらを選択。
SSD crucial ct2000mx500ssd1
2TBの容量。
Cドライブに入れないと挙動がおかしくなるプラグインもあるので、容量は大きめの物を選択。
グラフィックボード ASUS ROG STRIX-GTX1080-A8G-GAMING
今のPCからの積み替え分。
最強のDTM用PCの総額は?
- OS 15000円
- PCケース 17100円
- 電源ユニット 26964円
- マザーボード 20977円
- CPU 247962円
- CPUクーラー 12733円
- メモリ 21781円×4
- SSD 54980円
- グラフィックボード 74700円
総額、557540円也。
高いよ…
単車買えるやん…
現実的なラインで高性能なDTM用PCの構成を考える
ここまで読んでいただいたらわかる通り、
CPUがぶっちゃけオーバースペック過ぎる!
動画のエンコードまでやるなら先ほどのスペックのもので十分なのですが、あくまでDTMでDAWを動かすのが目的ですから。
あと、DTMにおいて、DAWのレイテンシは動作クロック依存、オーバークロックすればIntel Core i9 9980XEは4.4Ghz出ますが、定格が低すぎます。常時オーバークロックなんてどれだけ電気代がかかるかわかったもんじゃありません。
コア数が多い方が有利は有利ですが、こちらはチャンネル数が多いときにコアへの割り当てが増える模様。
ぶっちゃけると、しっかり書き出しをやれば良い話なので、今はコア数よりクロックです。(メニーコア時代に突入しているので、ソフト側の対応が進めばこの限りじゃないです)
なので、CPUのスペックを下げて
- コア数は妥協
- クロックはこだわる
方針でいきます。
CPUと電源を入れ替え
CPUとマザーボードは規格を揃えないといけないので変更。
メモリも世代が変わると選び直しなのですが、こちらは対応しているのでそのまま。
電源もここまでのレベルのものは必要ないので、ワット数の低いものに取り替えます。
CPUはコア数 クロック 価格のバランスが良いIntel Core i9 9900K BOXへ変更
- コア数8
- クロック3.6Ghz
- 最大クロック 5.0Ghz
- TDP 95W
最強のサッカーボール。
重たいゲームを動かしながら配信までできるレベルのスペック。DTM用PCとしてもしっかり働いてくれそうです。
マザーボード GIGABYTE Z390 AORUS PRO
9900kは発熱する派、発熱しない派両方の意見を耳にします。
フォーラムなどを覗いてみると、どうもマザボのCPUへの電源供給や発熱がシビアな様子。
GIGABYTEのマザーはバックプレートで放熱出来る設計なので他社製品に比べて圧倒的に冷えます。
今回はDTMように安定を取るためGIGABYTE Z390 AORUS PROを選択。
ゲームようにオーバクロックするなら一つ上GIGABYTE Z390 AORUS MASTERをお勧めします。
電源はCorsair CP-9020073-JP HX850i
もちろんセミファンレス仕様。もちろんフルモジュラーケーブル。
変更前と機能は同等でWサイズを下げました。
現実的なラインで高性能なDTM用PCの総額は?
- OS 15000円
- PCケース 17100円
- 電源ユニット 21256円
- マザーボード 20977円
- CPU 65083円
- CPUクーラー 12733円
- メモリ 21781円×4
- SSD 54980円
- グラフィックボード 74700円
総額 368953円也。
ハイスペックにまとめつつ何とか手の届く価格に収まりました。
DTMオンリーならグラボがオーバースペックなので、性能の低いものにしておけば30万円以内に収めることも可能です。
DTM用PC自作は怖いからできればBTOしたい方へオススメ ドスパラ Monarch ZH
ドスパラのMonarch-X ZC(読み方はモナーク)は基本構成
- OS Windows 10 Home 64ビット
- CPU Intel Core i7-9700K (3.60GHz-4.90GHz/8コア/12MBキャッシュ)
- グラフィックボード NVIDIA GeForce GTX1050 Ti 4GB
- メモリ 8GB DDR4 SDRAM(PC4-21300/8GBx2/2チャネル)
- ハードディスク 2TB HDD
- SSD 240GB SSD
- 光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
- マザーボード インテル Z390 チップセット ATXマザーボード
- 保証 持ち込み1年保証
で、149980円也。
ここまでで洗脳されているから安く感じる!
メモリを32GB、SSDを1TBにグレードアップしても200860円です。
安いぞ!!!!
でも、よく考えて下さいね。
時給900円で200時間分の金額です。
週40時間=5日×8時間
買うためにフルタイムで働いて1ヶ月ちょっとの金額ですよ。
一旦落ち着きましょう。
ポチるなよ。絶対ポチるなよ。
早まっちゃいけませんからね。
最後に
- iMac proなら1416837円。
- 自作ハイエンドスペックなら557540円
- 自作ハイスペックなら368953円。
- BTOなら200860円。
という結果。(1/28現在)
正直BTOは電源もマザボも何を使っているかわからないし、鬼スペックで買うのは怖いです。なので、数年後、PCをちょこちょこメンテナンスして買い換える前提のスペックにしてあります。私の最初に購入したPCはドスパラのガレリアでした。現在は中身を全て交換して使っています。
ドスパラのガレリアXFがコスパとスペックを考えた時に最強である理由
iMac proはモニターもついてるし、この値段になるのは仕方ないですが、なかなか手が出せないですね。PCなんて数年で中身を買い換える前提ですし、自宅DTMerならWindowsハイスペックでゲームも楽しむか、MacBook系で良いんじゃないでしょうか?
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